第4話

自然科学・人文科学・社会科学の他に、魔術・武術も習う。チヒロは科学は苦手でも得意でもなかったが、魔術の成績は非常に良かった。


 入学した時には父親がいないことで憐れまれたりからかわれたりしたが、同期がチヒロの魔術の成績に気付くと、それを止めた。


 チヒロも父親不在に触れられなくなって、せいせいしている。


 チヒロには父親は必要がなかった。チヒロを生んで育ててきたのは母親のヒロミだ。チヒロは学校から帰ると授業で分からないことをヒロミから教えてもらったり、時々映画館に連れてもらったりしていた。


 朝飯屋は昼頃に仕事が一段落するので、ヒロミは学校帰りのチヒロの相手が出来る。


 仕事が残っている時は常連客や従業員が代わりにチヒロの面倒を看てくれる。

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