第27話

「アイツらとの事は長期戦だ。

戦うと心に決めてもう3年だもんな。だけど今はあの女だよ。

ハイリ、どうする?」



「どうするも何も会うしかねえだろ」



「ハイリが?」



「ああ、面白れえ。

何故俺らの事を知っているのか。

何故あの会社をつかえているほどに金をもった顧客って事なのか…」



クククっと笑うハイリは怖かった。

アイツほど感情がなく笑う奴を俺は見たことがない。


だけど、それでもハイリは信じられた。




「康人、ソイツの電話番号は調べられたよな?」



「まあ、それくらいならな」



「よし電話して明日ここに呼ぶぞ」



「ここに?」



「ああ、ここにだ」



何故?ここに?

そう思った時にすでに声をあげたのは修二だった。




「ここはハイリのテリトリーだろ。

なんで入れんだよ」



「そうだよ僕は反対だよ」



ユウノも声を上げた。




「俺のテリトリーだからだ。

文句はいわせねえ」




ハイリの言葉にはなんでか絶対の力があった。





一之瀬譲二side

―END―

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