第26話
「俺らは対ハッキング用にわざと流出されてもいいのをある程度にしてパソコンで流してるんだ。
それは腕のいい、そういう会社に頼んでな。
それは俺らみたいなジュニアのしかも俺らレベルくらいにならないと顧客にしない会社だ。
それなのに、この女は多分、それをしているんだ」
「は!?どういう事だよ!」
「これ見てみろ。
書き換えIDの下にsduvipって書いてあるのわかるか?これが俺らのと同じ奴らのだろ?他のやつののもアルファベットはあるが違うだろ?
これは一応、この会社を雇ってるって事で同じ貉だから手を出すなって意味でもあるんだ。だからコイツの過去の経歴は何もわかんねえって事だ」
……。
やべえって事か。
「それはどこかの令嬢?」
修二がいった。
「いや、それはねえ。
見たことねえし、聞いたこともねえ。
夏木なんてグループもな」
ハイリが言うなら間違えはないだろう。
アイツほどこの世界を知っていて覚えている奴はいねえ。
「じゃあなんなんだよ」
俺が声を絞り出すと。
「僕は少し怖い」
ユウノは自傷的に笑った。
「まだ、まだ、これからなのに!
僕らに他に構っている余裕なんてないのに、それなのにこんなに怖い事が起きるなんて。
僕らの敵は神様より怖いのに、あんな得体もしてない女が出てくるなんて…」
ユウノ……。
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