第32話

うちのお店はメイクも髪も全部専用の美容院でやってもらわなければならないのがきまり。



やはり、自分のメイクよりも、専門知識のある人の方が輝かせる術が違うからだ。



だから、この店はボヌールの女の子専用の美容院なのだ。



まあ、私はシンコちゃんにしかやってもらってないけどね。




「髪色、今はこんな暗い色だったんだな」



「うん、高校生らしいでしょ?

黒に一番近い茶色なの」



「ああ、そうだな、きっと制服とか来てたら本当に高校生なんだろうな」



「何言ってんの?本当にってオカシイでしょ?私は正真正銘女子高生だよ」





そう私がいうとシンコちゃんは目じりを下げて笑った。


シンコちゃんは私の親が借金した闇金『梶木』働いていたので、全部知っている。


っていうか、実際は『梶木』の長男の梶木銀之助とシンコちゃんと凜にいは小学校からの旧友だからっという裏事情もあるんだけどね。

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