第33話

「美咲って料理出来るの?」



「は?何その失礼な感じ。だってホットケーキだって上手く焼けてたじゃない」



そう私が言いかえすと、何故か苦笑いして、皆それしか作れないのかと思ってたなんて言ってきた。



「家事全般出来るよ、基本的にはね」



ふんっとちょっと拗ねた口調で言えば、皆が焦ったようにしたのが少しおかしかった。



「シチューは白?茶色?どっちの作るの?」



そんな事を聞くのは勿論雅人さんで、目を輝かせて聞いてきた。




「白のつもりだったけど、ビーフシチューが食べたいの雅人さん」



「え?ううん、別にそうじゃないよ。

ホワイトソースのシチューに合うワインとビーフシチューに合うワインじゃ違うでしょ?

だから、それに合わせてワインを自分の部屋から取って来ようと思ってね」




ああ、そうでした。そうでした。

今もその片手には焼酎の瓶をもってるくらいだもんね。


雅人さんも凜にいもお酒大好きだもんね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る