第15話

千寿子は渉さんを急かした。


「じゃあな…佑月」


「いってらしゃい・・・お義兄ちゃん」


「佑月!?」


私はようやく渉さんをお義兄ちゃんと呼ぶコトが出来た。


伊澤さんのおかげかもしれない。


「行って来るよ…」

渉さんは一瞬驚いた顔をしたけど、私に笑顔を湛え、手を振り行ってしまった。

急ぎ足の二人を見送る。

―――私は片思いにピリオドを打った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

イミテーションラヴ~偽副社長は甘い獣(ケダモノ)~(完) @maky

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ