第33話

いや、下着姿であることにも勿論びっくりはしたんだけど、それ以前に……



つまりはナオくんに脱がされたってことだよね!?



その事実の方がめちゃくちゃ恥ずかしいんですけど。



「一応、部屋を暗くして顔背けて脱がせたから、ゆづのことは見てないよ」



ナオくんが私の気持ちに気付いたのか、そんなことを言い出した。



「……脱がすのは見なくてもなんとなく出来るけど、着せるとなると難しくて」



……なるほど、だから毛布をかけてくれたのね。



やっぱりナオくんは優し――



「ゆづのこと、ちょっとでも見たら我慢出来なくなる気がして、慌てて毛布かけたんだけど」



……ん?



「……だから、もし自分で動けるのなら、なるべく早くこれを着て欲しい」



話についていけずに混乱している私に、ナオくんはこの間泊まった時に貸してくれたものと同じスウェットを差し出した。



「……俺、一旦部屋出るから、その間に着といて」



そう言うと、ナオくんは本当に寝室を出ていった。



扉が閉まったのを見届けてから、ゆっくりと体を起こす。



ナオくんのスウェットの袖に腕を通して、



「……」



先程のナオくんの言葉の意味を考えてみた。

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