友季の愛情表現

第27話

いつものように友季の勧めで先に入浴を済ませた舞は、



「先にベッド入ってていいよ」



そんな友季の言葉にドキドキしながら、布団にくるまっていた。



(つ、ついに今日、しちゃうのかな……?)



こんなこともあろうかと、友季の部屋に置かせてもらっている着替えの中に、勝負下着なるものを忍ばせていた。



それを、今はパジャマの下に着けている。



湯上がりだからなのか、それとも緊張による体温の高揚なのかは分からないが、



「……暑い」



布団の中に籠った自分の高い体温に逆上のぼせた舞は、体を起こして布団からい出た。



暖かい風を送り続けるエアコンを切ろうかどうか悩んでいると、



「舞? どうした?」



風呂から上がったばかりの友季が、寝室に入ってきてしまった。



「あ、トモくん……」



目が合った瞬間に、舞の心臓がドキッと跳ねる。



友季がベッドに膝をついた状態で座り、舞の目の前に近付いてきた。



「顔赤いけど、体調悪い?」



舞の顔にそっと手を添えて、心配そうにその目を覗き込む。



「え、あ……大丈夫……」



ぎこちない返事をする舞の体温がそんなに高くないことを、手で触れて確認した友季は、



「もしかして、緊張してる?」



意地悪そうにニヤリと笑った。

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