第20話

「すぐ若に連絡致しますね。今は少し外れてますけど、若がずっとお側にいたんですよ」



そうにっこり、なんだか突き放せないような笑顔を見せるとすぐに電話をかけていた。



若…?



ずっと…


ずっとって、私はどれくらい寝ていたんだろうか。  



左に顔を向けると、点滴などのチューブがたくさん腕から繋がれていて



「ロボットみたい…。

…っ!!!」


「お嬢さん!!!」



周りの様子を見ようと起き上がろうとしたときだった。



少し体を起こした


…といっても起こそうとした瞬間、体に信じられないくらいの激痛が走ったのを目の前の男の人がすぐに体を支えにきてくれた。



そして、唯一動かしても痛くなかった右手で

男の人の腕を掴んだ瞬間だった。

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