第16話
バスルームに向かった翔貴さんの背中を見送ってから自室に戻った私はさっきのことを考える
別に私たちは恋愛結婚ではない、家のための政略結婚なんだから翔貴さんにも本命の人くらいはいるだろう
そう考えると何故か悲しくなった
心にある穴が広がっていく感じ
私は翔貴さんことが好きなんだ
あの顔合わせの時に初めて会ったときから私は恋をしていたんだ
でもこの恋は一生叶うことはない
この世界には私のことを愛してくれる人なんていない
そう思わないと私の心が崩壊していく
幼いころから誰からも愛されていなかった私が一番欲しいものはブランド物や地位や権力ではなく誰かからの愛情だけなのに
絶対にもらうことはできない
そう考えるとすべてがどうでもよくなった
そしてその日、ずっと私の中で眠っていた悪魔が目を覚ました
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