第3話

遡ること半年前の3月1日


私は高校の卒業式を終え、自宅に帰った。


いつものように裏口から入ると父の側近のアツシがいた


「葵衣様、組長がお呼びです」



私の家はそこまで大きくはないが世間では極道と呼ばれている。


登龍会トウリュウカイ西宮組の同盟である橘組


現在は父が組長で兄が若頭


同盟といっても西宮組と同等というわけではなく、同盟の中では下位


橘組は私の祖父が同盟まで引き上げたが今では、同盟の地位さえ危うい状況だ

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