第10話
男の吐き出す煙は揺蕩い
それをぼんやり眺めては
男に翻弄されていた先刻の自分を重ねた。
あの煙は一度空気の流れを乱したら掻き消える。
男の意思でどうにでもなってしまいそうな自分の危うさがそれに重なって。
……最悪。
だけど疲弊しきったあたしの目蓋は意思とは裏腹。
すうっと下り……
いけないいけない。
ああ言えばこう言うタイプなら、少し猶予を与えてみるか。
営業舐めんなよ?
「…それ吸ったら出てってよ。」
「あんたのゲロ付いた服着てか?」
ジーザス!!
滑稽の金曜日
揺蕩うはしけもくの煙 バニラ味(サイト転載であたふたしてる) @vanilla_flavor
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