『1年3組』
第33話
「なるほど。そういうことか」
次の日のお昼休み。昨日の
それもどうせ会いに行くなら一緒にお昼ご飯を食べようと思い、ピーコをイメージして作った可愛らしいキャラ弁を2つ手に持って。
まぁ、言ってみれば勉強を教えて貰っているお礼みたいなものだ。
あの勉強量を毎日教えて貰っておいて、マジック1つ教えるだけっていうのも何だか気が引けるし。
何か他にお礼はいらないか聞いたら『飯かなぁ』と言っていたから、お昼ご飯を渡すのは澤田君の中でも結構ありなはず。
手作りじゃなく奢れって意味で言ったんだとは思うけども。
しかし、せっかく作ったものを『いらね』なんて言ったら許さんぞ!澤田ー!と思いながら教室に向かったのが3分前の出来事。
教室を覗いて早々、ドアの向こうに見えている光景に背筋がヒュンとする。
3組の教室は自分が普段過ごしている教室とそっくりで、パッと見た感じ何の違いもない。
あると言えば教室でご飯を食べている生徒がうちのクラスよりも多いかな?って程度。
しかし、雰囲気が暗い。
外は晴天なのに教室の中だけがどんよりとした曇り空。
皆、口数が少ないし、表情も硬いし、気まずそう。
しかもその生徒達の視線は一点に集中している。
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