第30話

「ちなみに一応言っておきますが、ピーコはペットじゃなくて私の相棒ですからね」



場所は変わり生徒会室。


ピーコに餌を与えていた澤田君に重要な事実を告げる。



ピーコと私の間には主従関係なんてないもん。人生を共に羽ばたく相棒だ。



「何も自分から鳥頭だと言わなくてもいいだろ」


「ピーコは頭が良いですからね。自ずと私も頭が良いってことになりますね」


「いや。アホって言ってんだよ」


「失礼な!今、澤田君は全鳥を敵に回しました!」



かさずツッコんでくる澤田君をビシッと指差し、全鳥の気持ちを代弁する。


私をアホ呼ばわりするのはいいけど、ピーコ達をバカにされるのは許せない。



「見ておけ、澤田。明日から貴様は行く先々で鳥の糞と羽攻撃に合うだろう」


「不吉な予言をするな!」



ピーコを腕に乗せ、腹話術を楽しむ私に澤田君は物凄く嫌そうな顔をする。


ピーコがタイミング良く「クルックー」と鳴き、羽をバッサバサと揺らしてくれたのにも関わらずだ。


どうやら彼はあまり冗談が通じないタイプらしい。

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