第31話

「あなたって人は。悪い子に成り切ってまで、どうするつもりです?」


「……模索中」


「探ったところで彼らがお兄さんの死に関係してるとは限りませんよ?」


「えぇ……。でも、関係している可能性は高いでしょう?」




呆れた表情を浮かべる中村さんをじっと見つめる。




確かに全てが無駄になるかも知れない。


やらなきゃ良かったと後悔するかも知れない。


探ったところで何も分からないかも知れない。



でも、1%でも可能性があるならば、平穏な日常を捨ててでも賭けてみたい。




そう……。


リスクがあろうが何があろうが関係ない。


何が何でも“お兄ちゃんの死の真相を突き止める”



意地でも。自分の手で。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る