第28話
「そっか……。ありがとう」
「まぁ、何にせよ、学校を破壊してまで入学に漕ぎ着けた甲斐がありましたね」
「破壊したって人聞きの悪い」
「事実じゃないですか。学校中の窓ガラスを割るなんて正気の沙汰とは思えません」
「うっ……」
そこを突かれるとちょっと痛い。
中村さんの言う通り。
高校受験の3ヵ月前。私は朝1番に学校へ行き、お兄ちゃんが愛用していた金属バットで狂ったように学校中の窓ガラスを叩き割った。
入念に計画を練って行(おこな)ったおかげで、邪魔も入らずスムーズに半分以上は割ったはず。
暫くして教師陣がすっ飛んできたが、普段優等生な私が次々にガラスを割っていく姿は相当シュールだったんだと思う。
皆、口を開けたまま呆然と固まってた。
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