第7話

どうして暴走族に入ったの?と、お兄ちゃんに聞いたことがある。



親の言う通り平穏に真面目に生きてきた私には、到底理解出来ない世界だったから。




そんな私にお兄ちゃんは笑って『楽しいからだ』と答えた。


単車で走り回るのも、生傷が絶えないような喧嘩ばかりの毎日も、仲間と過ごす日々が全て楽しい。と。



そんなお兄ちゃんに父母姉、祖父母、親戚、教師、ご近所さんまで冷たい目を向けてた。


皆よく怒ってたし。




特にお母さんのお兄ちゃんへのキレっぷりは毎度凄まじいものだった。


竹刀を持って追い掛け回したりとか……。


お兄ちゃんもお兄ちゃんで何かと反抗してた。

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