第30話
「急にどうして?」
「さっき裕也君に言われたの。『ここに居たいって言ってるなら居させてあげるべきだ!!俺に任せろ!!』ですって。ふふ」
母さんに真実を告げられて、心底驚いた。
「裕也君が……?」
さっき会った時は、そんなこと一言も言ってなかったのに。
裕也君、優しいなぁ……。
本当の兄さんみたいだ。
「いい友達持ったな」
微笑む母さんの隣で、父さんもニッコリ微笑む。
「まぁ、“可愛い子には旅をさせよ”って言うものね」
母さんにそう言われてホッと息をつく。
これで、離れなくて済むんだ。
そう思ったら涙が零れた──。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます