第28話
祐希と裕也君が家の中に入るのを見届けてから、自分の家の中に入った。
決心したことを父さん達に言わなきゃいけない。
「父さん、母さん……」
リビングのドアを開けて中に入ると、父さんと母さんが呑気に紅茶をすすっていた。
「あら?涼君、おかえり」
俺に気づいた母さんが紅茶のマグカップを机の上に置いて微笑む。
「ただいま……」
顔がひきつるのを感じながら、父さん達が座っているソファの向かい側に座った。
「涼君も何か飲む?」
「いや、いい。それより話を聞いて欲しい」
「話?なーに?」
キョトンと首を傾げる父さんと母さん。
緊張して心臓の鼓動が速まってきた。
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