第27話

「好きじゃない……?」




答えてくれないのは好きじゃないから?



やっぱり同情で付き合ってただけなの?



我慢してた涙がついに零れ落ちてしまった。




あぁ、ダメだ。



私、雅史の前で泣いてばっかり。




「つまんねーことで悩むなよ」




煩わしそうに眉間に皺を寄せられて胸がギュッと痛くなる。




「だって……」



「本当に好き?ふざけんな。俺がいつからお前のことを好きだったか知らねーくせに」




少し照れたように顔を背ける雅史に驚く。



照れたところなんて初めて見た。



それに、いつから好きって……。



「え?知らない」




そう言えばいつからなの?



今まで聞いたことがなかった。

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