第23話

「……もう」




でも、甘いキスを落とされても、不安は消えない。



だって雅史の気持ちがわからないから。



いくらキスが甘くても、愛が



“ある”のか“ない”のか



わからなければ意味が無い。




体が通じあっても心が通じあわなければ、結局はXXXXフレンドと変わらない。




不安になって



「ねぇ、雅史。私のこと好き?」



って尋ねても



「いちいち聞くなよ」




素っ気なく返される。



好きだと一言でも言ってくれれば安心出来るのに、雅史は何度尋ねても絶対に言ってくれない。



私が“好きだよ”と言っても、雅史は“ふーん”の一言しか返してくれなくて。



だからますます不安になる。

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