第13話
そっと目を開けた私に雅史の驚いた顔が視界いっぱいにひろがる。
「………起きてたから……」
少し潤んだ雅史の眼。
初めて見た雅史のその眼に極限まで女としての本能が駆り立てられる。
求められたい、愛されたい。
そんな欲望で溢れ返りそうなくらい魅了する眼。
「……やっと目開けた」
雅史は震える声でそう言った。
呆れたような、困ったような表情で。
「……うん」
ボタンが外されて露になっていた雅史の体にそっと指を滑らせた。
今まで触れたくても触れることが出来なかった雅史の体。
程よくついた筋肉に鳥肌がたちそうなくらいドキドキする。
「……いつまで寝たふりされんのかと思ってた」
雅史は目を細めて私の髪をスッと指で撫でた。
「……雅史…」
知ってたんだ。
気付いてなかったのは私の方だった。
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