第27話
ある日の放課後。
カンナに電話で呼び出された俺は、終礼が終わると同時に待ち合わせ場所の下駄箱に向かった。
生徒が大勢行き交う廊下をすり抜けて、すぐさま下駄箱横でちょこんと立っているカンナを見つける。
「お待たせ」
「あ、ナオ……」
鞄を抱えてぼーっと地面を見つめていたカンナは、俺の姿を目に捉えるとニコッと緩く微笑んだ。
会えた嬉しさで自然と口角が持ち上がる。
昨日も会ったけど……やっぱり会えたら嬉しい。
ずっと一緒に居たいとすら思う。
「行こっか」
自分でも浮かれてるのを感じながら、カンナの手を握る。
けど、カンナは俺の顔をじっと見つめると笑顔を崩してポロポロと泣き始めた。
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