第25話

「キャプテンの妹、バリバリに可愛いじゃナイデスカ」




驚き過ぎてカタコトになったわ。




智明はしれーっとした顔でキャプテンの妹を見てる。




あんたはこの衝撃を何とも思わないの!?




思わず叫びそうになったのを慌てて飲み込む。




「そうか?ほら、玲奈おいで」




キャプテンは私の発言を軽く流すと、玲奈ちゃんを手招きで呼び寄せた。




そうか?なんて言えるのはお兄さんだからだよ。




世の中の男はこんな女の子に弱いと思う。




それに名前まで可愛いし。



世の中不公平だ。




「お兄ちゃん……」




うわっ。可愛い!声まで可愛いすぎる!!




「玲奈。仲本とマネージャーの須山さんだ。仲良くしろよ?」




キャプテンが飛びっきり優しい笑顔で、玲奈ちゃんの頭をわしゃわしゃと撫で回す。




なるほど。さっきのは妹にする時の癖みたいなものだったのか。




手が早いなんて思って浅はかだった。




私はさっきメモに書いた言葉に取り消し線を引いた。

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