第5話

目玉が飛び出てぎこちない動きをするロボットが脳裏に過る。




「ち、違うもん!!」




私は全力で首を横に振って自分に言い聞かせる勢いで否定した。




壊れかけのロボットなんてやだ。



女の子なのに。



もっと可愛いのがいい。





「お前、いい加減その喋り方やめろよ。聞いてるだけでうぜぇ。しばくぞ」




ショウは鬱陶しそうに目をキュッと細めて、私の頭を叩く。




「痛いっ!!しばくぞって、もう殴ってるじゃないっ」




涙目になりながら頭を擦ってショウを睨む。




黙っていたら鼻も高いし、身長も高いし、美男子なショウ。



黒のTシャツにジーパンで至ってシンプルな服装なのにオシャレに見える。




けど、乱暴もの。



いつも気に食わないことがあれば直ぐに私を殴ってくる。



おまけに髪の毛は金髪だし。




「お前がうぜぇ喋り方をするからだろ」



「……そんなことを言われても。普通に喋ってるだけだよ?」




眉間に皺を寄せるショウの顔を下からチラッと覗き込む。




“男の子は上目使いに弱い”



乙女マジック。ふふ。

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