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「なあ、瑠衣はいつアメリカから帰ってきたんだよ。なんで帰ってきてるって誰も教えてくれないんだよ。なんで……死んでんだよ」
大学時代の親友が亡くなったと報告を受けたのは、突然のことだった。
大学の途中からアメリカに留学していた、俺の親友の秋宮瑠衣。瑠衣は自ら命を絶ったという。
「奥さんが死んじゃったから、後を追うようにって。瑠衣……、結婚してたの?」
俺はそんな話、聞いていない。
だけど今、一緒に葬式に参列している友人は知っていて、俺だけが置いてけぼりをくらっているらしい。
「奥さんの名前、教えてあげようか?」
瑠衣と特に仲が良かった希美が、ひどく冷めた目で話しかけてきた。
「秋宮世那。旧姓は、姫宮世那」
「……は?」
意味がわからない。何かのドッキリ?夢?
だって、姫宮世那って……。俺の元カノで、最近まで契約結婚していた人物だから。
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