第28話
3.いよいよ、あの声
蓮伽さんは、中居さんのヒーリングを静けさの中、しばらく行っていた
元々、静かな場所にあり環境も素晴らしいので空気が済むのも早い
・・・・・・・・・・・・・
「中居さん、これでしばらくは大丈夫だと思いますよ。負のものを楽にしたので・・・」
「え?こんなに違う???....やだ、全然違うわ!やっぱり、凄い!岩本さん(笑)」
僕にもわかる程、中居さんの空気感が柔らかくなっている
その代わり、蓮伽さんは疲れているけど。
「蓮伽さん、大丈夫ですか.....?」
「しーっ....大丈夫よ、深澤くんにあとで癒してもらえるから(笑)」
ニヤつく深澤くん。
・・・・・・・
・・・・・・・
―————――————―気づけばもう夕方になっていた
「あら、夕日。そろそろ、失礼するわ。話もだいぶできたし、今後の事も詰められたから」
「そうですね、明日、また」
「稲垣、お肉こちらに届けるように手配して」
「はい、承知しました」
「岩本さん、今日は私まで楽にしてもらって本当にありがとう。お肉いいのが入ってたみたいだから届けさせるわね!食べてパワーつけて♡」
「ありがとうございます、お肉、嬉しいです(笑)あ、後、肝心な事を一つ最後に」
「ん?何かしら?」
一番肝心な事を聞き忘れていた
「あそこの島、昔はどんな感じだったんですか?」
「・・・・ん、・・・物騒な話なんだけど・・・・昔、生贄をささげる風習が実際にあったようで、実際に生贄を、ね、昔は生娘を。」
「あ、それで・・」
「それでって?」
「恨みの念が凄くて.....」
「え゛っ?!!!」
「声が聞こえるくらい拒絶が凄くて・・・”カエレ”とか、”呪ってやる”とか、恨み辛みがものすごいです....生贄ってどんな感じで?」
「何でも生贄は女性限定だったようなので、多分....そういう事なのではないかと思います」
「その、生贄は何を鎮めるためのだったのですか?」
「疫病です、確か文献には疫病を起こすとされているものがオスだったらしくそれを鎮める為に....と載っています」
「僕、その文献詳しく調べますよ、任せて下さい」
深澤くんが買って出てくれた
「あの場所は昔からいわくつきなので、そこを狙ったのかもしれない」
だとして、管理は誰がしていたのだろうか・・・
「あの、、、、中居さん?あそこの島を所有しているのは中居さんのご実家で良いんですよね?」
「.......そう、ウチよ、ウチが代々管理しているわ」
「.....管理しているという事は、中がどうであるとかそういうのは・・・」
「わかっているけど、祖父の代からは管理のみで誰も入っていなかったから」
「あの島がどういう島なのかわかっている人は中居家の他には?」
中居さんが押し黙ってしまった
搾り出すように声を発する
「香取くん・・・・。私が連れて行った事があって。だから、出入りをしているのかもしれない。何が目的なのかしら・・・」
「大きな目的は、きっと中居家への恨みがメイン。あとは中居さんへのいびつな愛情かなと私は睨んでいるけど・・・」
力なく、中居さんは笑った。
「どちらにしても、いずれは会ってケリをつけないと終わらないのね」
「そういうことになりますね(苦笑)」
(早く、終わらせてあげたいのに、根が深そうだわ)
「とりあえず、今日はこの辺で、岩本さん疲れたでしょう??パワー使い過ぎよ、きっと」
「そうですね(笑)明日からも色々動くので、頂く予定のお肉食べてパワー付けますね(笑)」
「そうして、是非(笑)もうすぐ、届くと思うから☆」
明日の約束をして、中居さんと稲垣さんは宿を後にした
と、同時にとても良いお肉が届いた
「美味しそうなお肉!」
「ホントだね!今日は外でバーベキューしようか!早めに食べてゆっくりしよう。その前にお風呂、入ろうよニヤニヤ」
お風呂の準備へとすばやい深澤くんだった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます