第11話

7.僕の重すぎる愛を受け止める蓮伽さんの器は無限なのか。






はぁ・・・・癒される。この瞬間とき

今、僕はとても幸せだ。






愛し合っている時に見る蓮伽さんの表情かお、声、躰....すべてが僕を虜にし、

後のまどろむ時間や、普段一緒に過ごすすべての時間がそのまま止まってしまえばいいと毎回思っている。







―————―彼女と出会う前は、人間関係が上手く行かなくていつも悩みの種だった。






それはお付き合いする女性関係も含めて、なのだが・・・・人が苦手で。

上手に立ち回ろうとすると過剰になり、何もしないと不足してしまう。

何より、バランスが悪い。





今は、蓮伽さんの存在が僕に”強さ”と”人を信じる気持ち”をくれている。






蓮伽さんのヒーリング能力が凄い。




話を聞いてもらうだけで、温かい空気に包まれる。

聞いてくれるだけではなくてアドバイスを貰うととても的確で、実行すると事が平たく解決していく。





おかげで、人間関係が円滑になり悩むこともだいぶ減った。







でも、一つだけ。





蓮伽さんを思うと急に孤独が襲ってくる。








幸せが怖い。






突然に、蓮伽さんが居なくなってしまうのではないかと不安にかられてしまう。






「お母さんとの関係が原因」と、蓮伽さんは言っていた。







衝動的に蓮伽さんを壊したくなってしまう瞬間がたまにあって、

彼女を思うと息が出来ないほど胸が苦しくなり、愛おしさと共にネガティブな感情がこみあげて来る。






何より、初めての経験。





特別でありたい

役に立ちたい

自分だけの特権

二人だけの時間



と、



自分のもの




である事を望んでしまう。









彼女を知り僕は色んな自分に気づかされる中で、わかった事がある。

人間的にきっとすれすれだ、自覚がある。








<はぁ......愛し合っている時に僕を懇願するあの・・・

頭の中が瞬時にからっぽになってしまい、彼女をすべて取り込みたくなってしまうんだ....>






・・・・・世間一般では、蓮伽さんは50歳で僕よりかなり<蓮伽さんに刺される。>年上だ。

この国はくだらない【若い女性至上主義】的だったりするので、ずっと一緒に生きてく中で色眼鏡で見られる事も多いのだろうと思っている。




「深澤くんが、私を連れていて恥かいたら嫌だな。」と彼女は言う。

どんな時も、自分ではなく僕を思ってくれる。

本当は、世界を救えるほどの人なのに。

僕なんかが足元にも及ばない経験値があり、何もかもがかなわない。

のに、一緒にいる時は本当に可愛くて、愛し合う時はとても綺麗で淫ら。





誰よりも”いい女”なのだ。




世の男性に言いたい。




『見つけてくれなくてありがとう。』






僕の冒頭の、問いの答えが出た。




「TRUST」だ。

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