第10話
6.深澤くんの重すぎる愛を推察してみた。
「蓮伽さん....、僕の愛情重いですか?」
急に面持ちが変わった。
「急にどうした(笑)」
「いや......、大好きすぎて思いやりに欠けてるのかなって。急に不安になるんです。僕は愛しているけど、蓮伽さんは?って。」
どうしても、人との距離の測り方が苦手なようだ。
子どもの頃の影響は計り知れない。
―————―通常、人は産まれてから幼少期にたっぷりの愛情を得て育つ。
両親が揃っているかどうかは関係ない。小さきものとして愛され、護られ、大切にされる。
それがある事で自己肯定感は育ち、自分を大切にする事、同様に他人を大切にする事ができる。
特に、母親の普遍的な慈愛は動物であればみんなが欲し、幼少期に得られる事が大事であって得られたことで育まれる社会性がある。
深澤くんはそこが欠けているので、他者から受ける愛情や感情に懐疑的だし自分の愛情を人に向ける際のバランスが悪い。
自分が興味を惹かれないものには関心を示さないし、興味を示したものに対しては突き詰めていくところがある。
これが対人関係、ましてや特別な関係だと【嫉妬・執着・強いこだわり】となるので難しい。
うまくいっている時はいいが、トラブルになったり別れに繋がると自己肯定感が低くなり他者の感情が信用できなくなるので
より心を閉ざしてしまったり、大切な人を傷つける事もしばしばある。
だから愛し合う時に必要以上に求めて来るし、キスマークは必ず想像の斜め上を超えて来る量つけられている(笑)
やはりマーキングなのだろう。
本人は、いっぱいつけようと思っているわけではないようで求めていると結果そうなってしまうのだと言っていた。
私は深澤くんの深い愛に溺れている。
嫌がる人もいると思うけど、私は今までが今までだったので(笑)
とても幸せを感じて逆に愛され感を堪能している。
ご飯も作れて、自分の身の回りの他の人に気も使う事が出来て、穏やかで・・・・
中年のお世辞にも若くない私を激しく求め、愛でてくれる奇特な35歳。
相性もお恥ずかしながら・・・良い。
そして何よりも、過去世からの縁があり、龍神様の血統で、異能力を高めてくれる相手。
運命に導かれて出会った。
私の方が順当にいくと命の終わりは先に来るけど、最期の際は看取ってくれると言った。
あの言葉と思いに心が震えたのを思い出す。
だから、どんな時でも・・・一緒にいるよ。
何があってもそばにいるからさ、
......束縛と自由がないのは、勘弁して(笑)
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