第8話 齢50、離婚の前準備
離婚を争う事なく遂行するにあたり、絶対的に大切なことがある。
それは、仕事だ。
収入と言ってもいい。
シングルマザーになるには、ここが一番大事である。
いわゆる『貧困層』にはなりたくない。
しっかりと働かねば。
が、もうすぐ50歳ともなると、良い仕事が中々見つからない。
またそれも現実である。
まぁ、、、、当たり前だが。
同じスキルなら、若い子がいいに決まってる。
経験はこれから積めばいいし、耐用年数が60歳まで10年。よりは確実に長い。
辞めてしまう確率は若い方が高いけど。
下世話な話をするが、何より日本の男はとにかく若い女性が好きだ。
熟れた果実や、自分より完熟しているスキルを好まない人がまだまだ多い。
知り合いの外国人何人かは、口を揃えて言う。
「日本の男はもったいないことをする。若ければいいと思っている。
果実と女性は熟れた方がおいしいのさ。」
私の考え方も、乱暴なのだろうけど。
SNSに呟いたら逆に男性に差別的だと
燃やす人がうじゃうじゃ出てくるレベル。
時を戻そう。
安定した生活をするために必要な資金を得るための仕事とは別に、
ずっと、やりたいことがワタシにはいくつかあった。
使命感半分なのかもしれないが、たぶん天命であるもの。
となると、生活の為に心血を注いで身を粉にして働くと、
疲労回復に時間がかかるので、効率よく働ける就業形態を。と考えた。
それは派遣社員だった。
派遣なら能力で給料も高く、残業も自分のバランスだし、働き方としては今はベストだ。
いくつかのやりたい事はまた後でとして、
今後の生活に一つ、メドが立った。
考えることなどまだまだある。
財産分与、親権、養育費、各々の名義変更、離婚届.....義両親の事に、自分の親の事etc....
頭が割れそうだ。
こうなって来ると、籍だけ抜いて生活は今までと変わらずの方が楽なのでは?
と、手を抜いてしまいそうになる。
夜、夜這いの可能性さえなければ、他人レベルのコミュニケーションなので、
気にしなければ、気にならない。
ただ一つ、娘が不在の時や、夜、「あわよくば交われないか」という空気が、
痛いほどに伝わってくる。
ものすごく、変な不快な不自然な笑顔と声で話しかけてきたりするし、
「お風呂入らないの・・?」
とか、聞いてくる。
このまとわりつく空気と会話が嫌で、夜ゆっくりお風呂を楽しめなくなり、
朝シャワーの習慣がついてしまったのだ。
全くもって、空気が読めない男である。
そして、あきらめないし、感心するくらいに図太い。
おかけで、自慰を楽しむことも出来ない。
実のところ、出来ないことが一番不満かもしれない。
・・・・やはり、離婚して別で暮らす方が幸せだ。
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