第7話 ケンカをしなくなったら、空気と化してきた。

あれから、もう随分の月日を悩んでいた。

思えば5,6年前に何となく離婚の2文字が頭をかすめ、

あの屈辱的な夜を迎えるまでは何度も思い直したりして日々を費やし。




【私の気持ちだけで、娘を片親にしていいのか?】

【私のわがままではないのか?】





自問自答の日々が続く。







家にいて関わらなければ特に害のない、旦那。







つい最近、とうとう家庭内別居となった。

会話をしているなかで、私の言動が気に入らなかったようで※娘 調べ

荷物置き場になっていた部屋を自分の部屋に改造し、

食事も自分で準備、洗濯も自分で行う・・・





私にとっては、幸福この上なかったが、






だけど、夫婦としては完全に機能をなさなくなった。







外出の際もお互い行き先を告げず、

しまいには正月とクリスマスしか食卓を囲まず、娘の誕生日は外食となった。





会話は挨拶だけ、性生活もしたくない(私のみ)、ケンカもしない、食事も共にしない.....









・・・・・・もう、夫婦として成り立っていないじゃん。







家庭内別居をしてわかった事も色々あった。


特に、



『食事を共にしないこと』は



家族として致命的な事。と、いうことが。





食事をしながら会話をし、笑ったりすることは、きっと幸せじゃないと出来ない事で、

心を許しあってる人同士でするもの。

そして、家族の場合は大切なコミュニケーションの場。

それを、我が家は出来ていない。



私の手料理は、多かった時におすそ分けレベル。

美味しそうにありがたーく食べているカンジ。


・・・もっと早くにそうやって「ありがとう」をちゃんと言ってくれてたら

こんな二人にはなっていなかったのにね。



ホントに時間は残酷。

どうやっても、過去は戻らない。




なんだか、他人みたい。

って、他人だけどさ。

興味はないのだけど、家族としては気になる。













それでも、娘とは程よい距離で、丁度良く過ごしているらしい。

そして、私も今は丁度良い。







『離婚しなくても、このままなら特に問題もないし急ぐこともないかな...』

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