第7話
「無理だよ。俺のこと男扱いすらしてくれないのに。」
今にも泣きそうな顔で言い返す拓真君に俺までつられて泣きそうになる。
本気でその女が好きなんやろな。
どうしようもないくらい。
「何をメソメソしてんねん。男ならガツンといったれやー。」
そんな拓真君を見たくなくてチャラけた感じで背中を軽く叩いたった。
頑張れよ!って意味を込めて。
純粋にコイツの恋を応援してやりたいな。って思う。
友達として。
本間ええヤツやし。
何より応援することによって、俺の変な感情も消えそうな気がする。
「手伝ったるから。」
俺は応援する気満々でそう言った。
けど……。
「ありがとー。でも、もう諦めるつもりなんだー。」
拓真君は変わらず消極的なままで。
ついには顔を腕で覆い隠した。
それだけ葛藤する相手ってことか?
まさか人妻とか……。
「兄ちゃんに勝てないし。」
俺が想像してた以上に重たい人物やった。
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