第4話
解りきってたことやけど、いざ本気で事実を目の当たりにしたらキツイな。
……ってキツイってなんやねん。
「あー。やっぱ辞めとくわ。今度行こう。」
「うん?解ったー!今度ね。」
項垂れながら首を振る俺に、拓真君は至って普通に返事を返してくる。
人の気も知らんで……。
何か急にバカバカしくなってきた俺は邪念を払いのけるように残りのアイスクリームを一気に食べ尽くした。
「名倉君、食べるの速ーい。」
そう言って俺を見つめてくる拓真君のアイスクリームはまだ半分以上ある。
「さっさと食えやー。」
拓真君に見つめられて思わず顔が赤くなった俺は……って、赤くなったってしゃーないし。
俺、だいぶ重症やな。
いちいち拓真君の行動に反応して、成宮に対する山崎みたいやし。
または山崎に対する成宮……。
ちょっと待て!
それって俺、まさかと思うけど拓真君に恋してるってことか?
いや、ない!ないで!絶対!
俺、めっちゃ女好きやし。
恋愛の神って山崎に言われてるくらいやし……!
「どうしたのー?頭痛くなった?」
頭を抱えて悩む俺を拓真君はキョトンとした顔で覗き込んでくる。
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