第2話

夏真っ盛りの水曜日。




額から頬に汗が流れ落ちそうな暑さの中、涼しい店内でアイスクリームにかじりつく。




さっきから、近くに座る女のシャツから透けて見えるアレにウハウハしてる俺。




……大丈夫そうやな。




女好きなんは健在やし。




いや、むしろめっちゃ女好きやし。




まさか俺が拓真君を……なんてやっぱりありえへんな。




しょうもないことで悩んで俺アホみたいやし。




「名倉君のも美味しそう!ちょっと頂戴ー!」




俺が食べてたアイスクリームにかじりつく拓真君。




拓真君のサラサラな髪の毛が俺の腕に掛かる。




……顔近すぎ。




「って、何考えてんねん!アカン!アカンぞ!」




「駄目なのー?名倉君のケチー。」




俺が思わず叫んだ言葉に、頬っぺたを膨らませて怒る拓真君が可愛くて俺は……




って、いやいやいや!




ありえへんし。




俺、何考えてるんやろ。

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