第4話

話は15年前にもどり、オリエンテーションは続く。


外国の子達に捧げる歌を、けっこうガチめに叩き込まれる子供たち。横で見ていたが、スパルタだった。


そこらへんの事を終えると、今度は合宿に行こうという話になった。早朝に集まり、みんなでバスにのり、どっかの山奥へ(どこだったのか、まじで覚えてない)。


そこでやったことは、先にも伝えた、江戸しぐさ。ここで、上の者の礼する話だけを、たんたんと子供たちに伝えていく。覚えているのは、『雨の降っている細い路地で、向かいから人が歩いてきた。君たちはそのまま傘を差したままでは、相手に当たってしまう。どうする?』という質問を飛ばしたこと。当たり前ながら、傘を傾けて横を通りすぎる、と全員が答えるのだが……これ、小学1年生向きやん……こいつら死ぬほど賢いんだぞ? 見積もり甘いぞって思いながら話していた。

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