第33話

――――


「律、お前最近病院来るの早くないか?」


「…SEが来週から来るからその資料集め。」


来週から水沢さんが電子カルテ導入のために就職してくる。

なぜか河本さんまで来ることになった。


「ああ、例の電子カルテね…あれは俺も賛成。」


そう言いながら冬弥は白衣を持って医局から出て行った。



本当は早く出勤する理由なんて決まってる。


はながいない部屋から抜け出すしかない―――。




「あ、律おはよう。」


座っているデスクから振り向くと父さんとその後ろに何人かの白衣を着た男女がいた。

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