THE WAY I FEEL ABOUT YOU 9

第32話

律は病室に備え付けてある椅子に座って雑誌を読んでいた。


「律…」


アタシが声を掛けると彼はベッドに近づく。


「なに、喉乾いた?」


「ううん、そうじゃない。アタシ一人でも大丈夫。」



「そう?でも俺も休み取ってるし帰っても一人なんだよね。」


律は薄く笑った。


「…いてくれるの?」


「もちろん。」


彼はアタシの手を握る。


「はな…澄田のお義母さんが少しの間、君を預かりたいって言われたんだけど。」



「え…?」


「俺は…本意ではないけれど、はなの身体が一番だから。」


アタシは一瞬迷う。


だけどあのマンションで一人で過ごす自信もなかった。

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