第30話
「あなたね……」
「止めてよ!!」
葉山さんと私の間に凛ちゃんがスッと入り込む。
「凛ちゃん……」
「みーちゃんは悪くないもん。それに迷惑かどうかは成宮君が決めることだよ!」
凛ちゃんは両手を広げて、葉山さん達から私を守ってくれようとしてる。
温厚で身長の低い凛ちゃんからしてみれば、気が強くて身長の高い葉山さん達は凄く威圧感があるはずなのに……。
それでも私を……。
「凛ちゃん……っ」
もう嬉しすぎて涙が溢れてくる。
「みーちゃん。泣かないで?みーちゃんは悪くないよ?」
凛ちゃんは優しく私の頭を撫でてくれた。
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