第29話
怒っている理由がわからない私の様子を見て、葉山さんは口をわなわなと震わせた。
取り巻きの女の子たちは、目を見開いて私を凝視してる。
「あなたね……あなたのせいで成宮君が恥をかいたのよ!わかってる?」
葉山さんは私に詰め寄ると、大声で叫んで目をつり上げた。
元々のつり目が、余計に強調される。
「さっきのこと?」
「そうよ!あなた、そこの席から退きなさい。成宮君の迷惑になるだけよ!」
葉山さんは叫びながら私を睨む。
その言葉に落ち込んでくる。
葉山さんの言うとおり、私がここの席だと成宮君の迷惑に……なるのかな?
それなら退いた方がいい?
「で、でも……」
せっかくのチャンスなのに。
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