第27話

「お前、明日の仕事にひびくんじゃねーの?」


「明日は宿直なので午後出勤なんです。」


浦崎先生に緑茶を淹れる。

彼は浦崎君と違って和食党だと知る。

淹れた緑茶も結構グレードの高い茶葉を使用しているものだった。


「雨止んだな。」


ダイニングテーブルに座る彼は頬杖をついてカーテンの開いた窓を見ていた。


テーブルの上にはリンゴやオレンジが盛られていた。

あのウサギのリンゴ可愛かったな。


「……あの、浦崎先生。」


「なに、」


私を見ないで返事をする。


「先生、はどうして小児の心臓血管外科医になったんですか?」

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