第34話

「浦崎先生の前で色気は必要ありませんから。」


「言うほど色気ねぇじゃねーか。」


く、悔しい。


指定されたお店は私には高級和食店にしか見えなかった。

浦崎先生の見た目で陽気なバルかと思っていたら·····逆に緊張する。


私がタブレットをバッグに入れるとビールとお通しが運ばれてくる。


「え、先生メニューは?」


「あ、選ぶの面倒だからコースにしたわ。」


あ·····そうですか、って面倒だけでココのコース料理とか万飛びそうなんですけど。


私、今お財布に諭吉入ってたかな·····。


「で、昼間も言ったけどさ。菜々、お前凪とどうなりたいんだよ。」


兄のいきなりの直球。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る