第5話

「彩さん、毎日天国じゃないですか。浦崎先生のお風呂上がりとか寝顔とか見れるなんて凄くないですか!?」


だからそれが地獄なんです。


「私だったら毎日鼻血もんですね、いくら輸血しても足りませんよ。」


笹川さんは笑いながらそう言った。


「·····だからそれが私にとっては生きてる心地しなくて。」


「またまた彩さん大袈裟な。浦崎先生の所に何回もお泊まりしてたでしょ?」


「いや、お泊まりと暮らすのは違うというか·····、」


今のマンションで彼は自分の日常を普通に過ごしてるんだろうけど、私はまださらけ出すのは怖い。


色々私自身を見られるのは·····怖い。

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