第42話

「き、機嫌悪くないけど!?」


私はそう言って院瀬見くんのデスクから離れた。


「文月さんて……面白いですね。落ち込んだり焦ったりジェットコースターみたいですね。」


いやいや、それは貴方のせいだから。


「院瀬見くんはいいヒトそうに見えて結構なブラックだよね。」


そう言うと彼は座っている身体を私の方に向けた。


「防衛反応ですよ。」


「何の?」


「文月さん。」


「失礼ね、私が院瀬見くんに何かした?」


そう言うと院瀬見くんは困ったように笑う。


「俺の心を探るようなこと止めてくれませんか。」

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