第37話

そんな相性の悪い院瀬見くんとランチの時間が同じだった。


気まずい。

助けて、美希!


SEルームで彼と2人きりは息が詰まる。


それにしても着てるスーツもこだわりがあるんだな。

いつも同じブランドだ。

まぁまぁお高いよね。

細身なのによくお似合いで。


……ダメだ。

観賞用には最高でしかない。


「……なんですか。」


突然、院瀬見くんが話し出す。


「え、あ、別に何もないけど。」


「さっきから猜疑心のような目で見てますよね?」


「考えすぎじゃ……、」


鋭い。

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