私の名前を呼んだのは……院瀬見くんだった。

「俺の彼女触んないでよ。」

そう言って彼は私を自分の後ろに移動させる。

男性達は院瀬見くんの態度を見て驚く。

「え、あ、やだなおネエさん凄いイケメンの彼氏いるじゃん、友達と一緒とか言っちゃって浮気はダメだよォ」

そう言うと2人は私達からいなくなった。

「……大丈夫ですか？」

私は無言で頷く。

「声にならないほど怖かったんですね戻りましょう。」

お礼を言わないといけないのに安堵したら怖さが思い出されて声が出なかった。

院瀬見くんの背中を追うように後ろを歩いた。

凄く彼が大人に見えた。

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