第26話

美希のせいで、院瀬見くんの空気読めないせいで私は少しイラつきさえ感じていた。


親しくないヒトが1人でもいたら楽しく飲めないの貴方たち承知してるよね!?、と心の中で何度もつぶやく。


そんな2人は楽しそうにワインを飲んでいた。

……帰りたい。


周りの女性客は確実に院瀬見くんを見ていた。


「遙日!ちょっと何ボーッとしてるの?アヒージョきたよ。」


美希がテーブルに置かれたアヒージョを指さす。


「あ……、うん。」


海老とマッシュルームを取り分ける。

大好きなメニューだけど食欲なんて全くわかなかった。

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