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ずっとよしよしされていて、恥ずかしすぎて耐えれなくて、必死に話題を探す。
「あ、あの、今までのマネージャーの方ってどんな……」
「今までの?俺の顔にしか興味が無い子たち」
自分で言ってしまう辺りが、浅野先輩というか。
自分の顔の正しい価値が分かっているというか。
特に、他意はないらしい。
その時のことを思い出しているのか、不機嫌な表情。
同時に、撫でていた手を離される。
ホッとしたような、寂しいような……変な感じ。
「ただキャーキャー騒ぐだけで仕事しないし、やったと思えば俺の世話ばっかして、他のことは全部澪ちゃんに丸投げ。そんな子しかいなかった」
そっか、なるほど。
澪先輩に嫌な思いさせたから……。
浅野先輩の好きな人に……。
……また、なんか変な感じ。
胸にもやもやが……。
「入部したからにはちゃんと働けって、少しキツいこと言うと、浅野くん思ってたのと違う~とか言ってさ。どう思ってたんだか知らないけど」
チャラチャラしたパリピだと思ってたんじゃないでしょうか。
私はそう思ってたんで。
とは、さすがに言えず、口をつぐむ。
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