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部活中、澪先輩に言われた言葉を思い出す。


「梨子ちゃんのことはお気に入りなんだと思うよ」って。


お気に入りっていうのは、おもちゃとしてだったの?


密かにショックを受けていると、先輩はめずらしくため息をついた。


少し、頬が紅潮しているようにも見える。


月に照らされただけかもしれないけど。



「そっか……、おかしいと思ってたんだよな。知宏と付き合ってる割には、サッカー知らなすぎるし」


「知宏のサッカー見に行ったことなかったので……」


「それはそれで、あいつかわいそうじゃない?」



そうかな……。


確かに、何回か「試合見に来れば」って誘われたことはあったけど。

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