25
「何してるんですか?こんな時間まで」
「……」
やっぱり。
話をそらして、聞かれたくなかったのはこのこと。
「もしかして、いつも部活が終わったあと、ひとりで練習続けてたんですか?」
そんな、まさかとは思うけど。
何かと理由をつけて、いつもサボろうとするこの人が。
浅野先輩は苦笑いをして、返事の代わりにとでも言うように、私の手元にボールを投げた。
「わわっ」
意外と重たくて、落としそうになりながらも両手でキャッチ。
「知られたんなら、もう梨子ちゃんも共犯。手伝って。ゴールまでドリブルするからさ、ちょっとタイム計ってよ」
浅野先輩の表情は、いつものからかうような笑顔に戻っていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます