第9話

マンションの下まで到着し、腕に抱く女神を見る。

眠っている女神を起こすのを躊躇ったが、

部屋が分からないのでは、どうしようもない。


「女神、着いたぞ」


「………」


「女神」


「…んっ、?」


「女神、部屋番号は?」


「…っ? あ、201です。」


「よし、行こう」


「いや、ここで大丈夫ですっ…」


「何言っている。まだ顔色が悪い」


「でも……」


「いいから、抱かれていろ」


そうして、女神を抱いたままエレベーターに乗り込み二階の女神の部屋の前へ向かった。


鍵を出す時に俺の腕の中から降りようとしたが、それを制して鍵だけ貰って開け、女神の部屋へと二人で

ドアを開け入った。

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